本記事では「富士山に日帰り登山する場合、4つのルートの中で、最も安全に日帰りできるルート」を紹介」します。
4つのルートとは御殿場、富士宮、須走、吉田口を指します。
内容は
- 日帰りは富士宮口がおススメ
- 参考)富士宮口〜山頂のコースタイム
- 参考)おススメのアクセス方法
登山好きで富士山にも何度か登っていますが、日帰り登山がベストと思います。
理由は3000m以上の高所にある山小屋で寝ると、高山病の初期症状(呼吸が苦しく眠りにくい、頭がぼーっとするなど)が表れて、しんどくなる可能性があるからです。
✔︎特に睡眠中は呼吸が浅くなるので高山病になりやすい。
今回は日帰りを前提とした富士山登山のルートを紹介します。
富士山を日帰り登山するなら富士宮口がオススメ!
富士山の日帰り登山は弾丸登山と言われて、問題視されていますが、それはリスクしか見てないからです。
日帰りのリスクとメリットの両方を見た上で、リスクに対策すれば、快適に登山できます。
例えば、以下のようなリスク/メリットがあります。
- リスク:下山中に暗くなって足元が見えずに、滑落して怪我をする
- メリット:①高山病になるリスクが低い、②狭い山小屋で鮨詰め状態で寝なくて良い、③下山後、美味しいご飯が食べられる、④下山後、お風呂に入れる
そもそも日帰り登山のリスクの原因は下山に時間がかかって暗くなることです。
朝早く富士宮口の5合目に到着して、コースタイムに余裕を持って登山した後、明るいうちに下山できれば問題ありません。
✔︎万が一足元が暗くなってしまった場合に備えてヘッドライトは必要。
以上を守ればメリット沢山の日帰り富士山登山になります。
以下では富士山の登山ルートの内、日帰りなら富士宮口をおススメする理由を紹介します。
日帰りなら富士宮口がおススメな理由
富士宮口は、五合目の標高が最も高く短時間で登山できるからです。
- 富士宮口五合目:2400m(CT:9時間)
- 須走五合目:2000m(CT:10時間)
- 吉田口五合目:2300m(CT:10時間)
- 御殿場五合目:1500m(CT:11時間)
*CT=コースタイムの略(休憩含まず)、人によって差があります。往復にかかる時間を記載。
富士宮口の登山道は整備されており、分岐もほぼ無いため、道迷いのリスクは少ないです。
山頂までの各所にある山小屋で、トイレや売店があるため、登山初心者でも比較的安心して登山できるコースです。
参考)富士宮口〜山頂のコースタイム
日帰り登山に適した、登山スケジュールを以下で紹介します。
まず、富士宮口と山頂の往復にかかる時間の内訳は以下。(休憩含まず)
- 富士宮口5合目⇒山頂:約5時間(上り)
- 山頂⇒富士宮口5合目:約4時間(下り)
✔︎参考)日帰り登山なら、登山バスとシャトルバスは、以下の時刻に富士宮口(五合目)着の便がおススメ。(始発)
CT9時間に休憩時間1時間を取っても、登山バスなら18時前、シャトルバスなら16時半と明るい時間に下山できます。
以下では、理想的な日帰り登山のスケジュールを具体的に紹介します。
五合目〜六合目(約30分)
登山バスかシャトルバスで富士宮口五合目に到着してから登山が始まります。
五合目から六合目までは岩も少なく非常に歩きやすい土の道です。
六合目までは高所に体を慣らしながら、ゆっくり歩くことで、高山病のリスクを抑えることができます。
ゆっくり歩いても30分あれば六合目に着きます。
✔︎軽食や飲み物、お菓子(行動食)は富士山に着く前に買っておいた方が良いです。売店は地上の3倍くらい高いです。
✔︎トイレもお金がかかります。大小いずれでも200円です。(1000円札は利用不可)
六合目〜新七合目(約60分)
多分、六合目に到着した時点では疲れてないので休憩は不要だと思います。
お腹が減ってたら、六合目の山小屋で食べるのがおススメ。まだメニューも美味しいし味もそれなりです。
七合目以降は値段も上がるし味も落ちます。(標高が高いせいでお湯が沸騰しにくいなどのせいだと思います)
元気でお腹も減ってないなら、新七合目へ向けて出発します。
六合目から新七合目にかけては少しづつ岩場が顔を出してきて、歩くのに少し時間がかかります。
富士山は登るほど、傾斜がきつく岩場が多くなります。岩につまづいたり、砂利で滑ったりしないように足下をしっかり確認して歩きましょう。
ゆっくり歩いて約60分で新七合目に到着です。
新七合目〜元祖七合目(約50分)
七合目は2つあります。1つは”新”七合目、もう1つは”元祖”七合目です。
六合目の次に到着するのが、新七合目、その次が元祖七合目です。
新七合目に着いて、少し疲れ始めているときに「次は元祖七合目」と言われると腹が立ちます。
新七合目から元祖七合目までの道は、さらに岩場が増えてきます。
岩場では足を高く上げて登ると疲労が溜まりやすくなります。
なるべく一歩を小さくして足を高く上げない(ツボ足)で登れる足場を探して登るのが疲れないコツです。
元祖七合目に到着する直前に標高3000mに到達します。
標高3000mを超えると夏でも10℃くらいになるので寒いです。
空気も地上の2/3くらいの濃度になるので軽い高山病で頭がボーッとしてくる人も出てきます。
ここから先は普段から登山をしていない人には異世界です。
新七合目から元祖七合目まではゆっくり歩いて50分くらいです。
元祖七合目〜八合目(約50分)
空気の薄さと寒さ、傾斜のきつさと岩場の多さで、だんだんしんどくなってきます。
雲がある場合、大体、元祖七合目から天気が悪くなるので、気分的にも下がってきます。
元祖七合目から八合目まではゆっくり歩いて50分くらいです。
八合目〜九合目(約50分)
地上は晴れているのに、八合目からは雨ということもザラです。
レインウェアに着替えて、急な天候の変化にも対応できるようにしておくのが、おススメ。
✔︎八合目くらいから、高山病で体調を壊す人が多いです。ベンチに座り込んで頭をしんどそうにしている人もちらほら居ます。
八合目から上は傾斜もきついですが、道が岩と砂利のミックスになります↓↓↓
小さい砂利は滑りやすいので、砂利が少ない場所に足を置くなど、足の置き場に注意です。
八合目から九合目まではゆっくり歩いて50分くらいです。
九合目〜九合五勺(約40分)
九合目も2つあります。正確には九合目と9.5合目です。
九合目では光が当たらない場所に積もった雪が溶けずに残っている万年雪があります。
九合目から九合五勺まではゆっくり歩いて40分くらいです。
九合五勺〜山頂(約50分)
胸を突くくらいしんどくなるから「胸突山荘」という名前です。富士山登山で一番きついのが、九合五勺から山頂までの間です。
●岩場できつい坂酸素も地上の60%くらいしかないので、疲れて座り込む人も多いです。
妻と日帰り登山したときも、ここで疲れすぎて僕に八つ当たりしてました。
九合五勺から山頂まではゆっくり歩いて40分くらいです。
山頂
頂上富士館では食事や宿泊ができますが、ご来光目的の登山客が多いので、開店が夕方4時半くらいです。
日帰り登山の場合は、売店で食べ物や飲み物を買えません。
一方で、昼間でも、お守りや御朱印は買えます。富士山の交通安全のお守りは人気なので、友人や家族のお土産に買うと喜ばれます。
また、富士山の御朱印は山頂に登らないと買えないレアな御朱印ですのでプレミアです。
お守りと御朱印を兼ねて30分くらいの滞在時間があれば十分だと思います。帰りは行きの6割くらいのCTが目処です。
参考)おススメのアクセス方法
- 登山前日に、電車で静岡か富士宮へ移動
- 静岡か富士宮で前泊して、翌朝に登山バスで富士宮口へ移動
これが一番おススメのアクセス方法です。理由は一番肉体的負担が少なく、時間通りに登山を開始できるからです。
他の手段として
- 夜行バスで富士宮駅⇒登山バスで富士宮口
- 車で水ヶ塚⇒シャトルバスで富士宮口
- 電車で富士宮駅⇒レンタカーで水ヶ塚⇒シャトルバスで富士宮口
もありますが、いずれも肉体的負担または富士宮口五合目に到着する時間の不確かさがあるので、おススメしません。
おススメのアクセスは、例えば関西からだと、以下のようなルートがあります。
1.関西→静岡
まずは関西から静岡へ新幹線で向かいます。
料金:10360円、時間:1時間49分
2.静岡→富士宮
静岡から富士宮へ、JRで向かい、前泊します。
登山バスは夏場(7月13日〜8月31日)のみ、早い時間(6:35〜)から出発しているので、その時間に間に合うように富士宮に向かいます。
料金:860円
時間:56分
3.富士宮→富士宮口五合目
富士宮に到着したら北口のバス乗り場でチケット(3,100円)を買った後に、6番のバス乗り場から登山バスに乗車します。
始発(6:35)のバスに乗れば、7:55分に富士宮口五合目に到着することができます。富士宮口五合目から富士宮駅行きのバスは19:00最終なので、CT+2時間くらいの休憩を取っても余裕で日帰り登山できます。
静岡か富士宮口に前泊して、翌朝の早朝に登山バスで富士宮口へ移動するのが、日帰り登山ならベストです。
富士山の日帰り登山の紹介は以上です。その他の静岡県の観光スポットやグルメは以下の記事に纏めています。
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