この記事では「ホテル川久の設備とサービスを詳しく」紹介します。
ホテル川久の「設備」「部屋」「食事」「風呂」「価格」について、良かった点と悪かった点をレビューします。
本ブログの管理人は月一くらいのペースで国内の高級宿へ安価に宿泊しています。
今回は、15年くらい付き合いが続いている友人と2人で、バブルの遺産「ホテル川久」に1泊2日で宿泊してきました。
男同士での旅行でしたが、ホテル川久の中は贅を尽くした宮殿のようで、中には美術館、温泉などの設備もあったため、飽きずに満喫できました。
100近くの高級宿に泊まった経験から、突っ込んだ目線でホテル川久の良し悪しを紹介していきます。
⇒参考動画)ホテル川久の館内とロイヤルスイートルーム
【高級】和歌山「ホテル川久」の設備とサービスを徹底解明!
ホテル川久の特徴は、とにかく高級な素材・加工品を使った建築です。
何故、このようなホテルを作ったのか、少し歴史に触れます。創業当時の大正時代は、ホテルではなく、旅館「河久」だったようです。
第二次世界大戦や、1971年の天皇陛下が宿泊などの歴史を経て、老舗旅館としての地位を確立してきました。
1989年のバブル真っ只中に「歴史に残る建築物を作りたい」という当時の社長の想いをきっかけに、世界中のアーティストや職人と交渉を重ね、贅を尽くしたホテルの建築が進んでいきました。
1991年11月20日に約3年の建築期間と総工費400億円をかけて「ホテル川久」が誕生しました。当時は、バブル景気だったこともあり、超富裕層向けのホテルとして営業を開始しました。
会員権2,000万円(宿泊の権利)、宿泊費用10〜60万円/人の限られた人しか宿泊できないホテルでしたが、ホテルオープンと同年にバブル崩壊し、思ったように会員が集まらなくなりました。
結果、1995年に400億円の負債を抱えて経営破綻しました。3年後の1998年に北海道に多くの温泉ホテルを持つカラカミ観光に30億円で買収されました。
その後、会員制度は無くなり、高級ではあるが誰でも泊まれるホテルとなりました。
以上がホテルの歴史です。以下ではバブルの遺産である、主に8つの建築に関わる高級品を簡単に紹介します。
空腹のあまり倒れていた僧侶に、自らの命を差し出したという逸話に基づいている。
北京の紫禁城と同じ、皇帝以外の使用が禁じられている瓦が47万枚、世界でホテル川久にのみ使用されている。
73種140万枚の形状様々な煉瓦が巧妙に組み合わされている。
漆喰を大理石のようにデザインする「シュトゥックマーモア」というドイツの工法を使用している。高さ7.4m、下部の直径が1.3mもある柱が24本並んでいる。1本あたり1億円します。
ヴェルサイユ宮殿の修復工事を手がけたフランスの金箔職人「ロベールゴアール」の作品。5cm四方の金箔を1枚ずつ貼り付けている。
ホテルのいたるところにある寄木細工。何種類もの色の木材を組み合わせて作られている。エレベーター内の床などにある。
ニューヨークメトロポリタン美術館の鑑定で2世紀の物だと鑑定。エレベーターホールに2枚、ロビーラウンジに2枚、計4枚ある。
1,500平米に敷き詰められたローマンモザイク。1cm角のタイル(大理石・セガート)をイタリアの職人が3年かけて埋め込んだ物。
その他、館内に、ダリやシャガール、横山大観の絵画が展示されている美術館(後述)があるなど、アートが充実しています。
バブル期だからこそできた(銀行の融資がおりた)建築です、今の日本では無理でしょう。贅を尽くした設備を以下で紹介します。
設備
エントランスホール、美術館、ロビーラウンジ、ホテルショップ、プール、遊技場(卓球とダーツ)があります。
エントランスホール
ホテルの中に入ると1番初めに目を惹きます。
広々とした空間が豪華なアートに彩られており、まるで中世の城に居るかのような感覚になります。
特注のスタインウェイピアノ、創業当時のホテルスタッフの制服などの展示品もあり、しばらく立ち止まって鑑賞しました。
美術館
ダリ、シャガール、横山大観などの有名な巨匠の絵画の他、空間全体をアートにした部屋などもあり、美術に興味が無くても楽しめました。
美術館は、宿泊しなくても利用可能です。
ロビーラウンジ
16:30までウェルカムドリンクや、お菓子をフリーで頂けます。
お菓子の種類はマーブルチョコや米菓子など、飲み物はウイスキーや梅酒などがあります。
✔︎誰でも利用可能なサービスのため、ウイスキーや梅酒のグレードは低め。酒屋だとボトルで1,000円前後で入手できる物でした。
ホテルショップ
ホテルオリジナルのグッズや、服、お酒、和歌山土産などが販売されています。
ロビーラウンジに併設されています。
プール
温水プールやジャグジー、サウナがあります。
営業時間は9〜22時で、温水プールの広さは13m×4mと小さめです。
高級なホテルではプール利用は無料であることが多いですが、ホテル川久は有料(1,100円)。
プール利用の際はフロントへ事前に連絡する必要があります。水着を忘れた場合はレンタル(300円)可能です。
✔︎利用時は、わざわざフロントへ連絡するのは手間なので、チェックイン時に伝えておいた方が良いです。
遊技場(卓球とダーツ)
ともに有料(卓球:1,000円/時間、ダーツ:500円/play)です。
ダーツはカップルや家族連れが利用していました。
利用も考えましたが、内線が近くに無く、フロントまで行くのが面倒くさくなって断念しました。
部屋(海側ロイヤルスイート:約120平米)
ホテル川久の客室は全85室あり、広さは60〜247平米と広めです。
全室スイートを謳っていますが、サービスは部屋によって2つのタイプがあります。
1つは「プレジデンシャル スパスイート」、「プレジデンシャル メゾネット・ジャグジー」の名がつく部屋で、シャンパンやライトスナックが無料で提供されるインペリアルラウンジが利用可能です。
実質、「プレジデンシャル」が一般的なスイート待遇で、他の客室は普通の客室と部屋の広さ以外に違いはありません。
今回、普通の客室の中では広めの海側ロイヤルスイートに宿泊しました。
客室の構成は、リビング(+小部屋)、寝室、浴室です。
リビング(+小部屋)
ソファ、テーブル、テレビがあります。
ソファはベッド代わりに使えるくらい柔らかく、テーブルなどはイギリス王室御用達の家具。
絨毯など、細かく見ると一部の家具は経年劣化が目立ちますが、個人的には気になりませんでした。
リビングに隣接する小部屋には冷蔵庫、ミニバーがあります。
冷蔵庫は空ですが、ミニバーには、お茶やワインオープナーやグラスも用意されています。
寝室
天蓋付きのベッドが特徴です。
シモンズ製のベッド2台に中世貴族が使ってそうな天蓋が付いています。
枕元には、iPhone、androidなどのスマートフォンが充電可能なコネクタ付き電源、コンセントやUSB電源も確保されており機能的でした。
寝室内の電気は一部を除き、枕元で制御できるため、寝るときに消して回らなくて良かったです。
ベッドの横には小さな書斎があり、寝室と扉で仕切られているため、電気を着けて読書していても寝ている人の邪魔になりませんでした。
浴室
洗面所と浴槽があります。
洗面所には2つの洗面台があり、歯磨きの際など取り合いにならずに便利。
ドライヤーは備え付けが1台とパナソニックの中型が1台ありました。
パソナニックの中型ドライヤーはパワーがあるので、女性など長髪の方でも早く乾かせます。自宅からドライヤーを持っていく必要は無いと思います。
洗面所のアメニティーは歯ブラシ、コーム、髭剃りなどの基本的な物から、クレンジング、洗顔フォーム、保湿剤までありました。
✔︎クレンジング、洗顔フォーム、保湿剤はドクター・シーラボ製。
浴槽は海が見える窓が付いている他、特筆すべき点はありませんでした。
お湯は「プレジデンシャル」は温泉ですが、ロイヤルスイートは沸かし湯でした。
アメニティー(シャンプー、トリートメント、ボディソープ)はElla Bache(エラバシェ)、85年以上の歴史を誇るフランスのサロン専売品の化粧品メーカー製です。
「ヒアルロン酸」を化粧品に初めて導入したメーカーとして有名です。ネットで購入すると、500mlのシャンプーが3,000円近くします。
大浴場のアメニティーも部屋風呂と同一のブランドです。
風呂(大浴場)
ホテル川久の大浴場は2カ所あり、沸かし湯では無く温泉です。
大浴場の場所は、1つは1階にある「悠久の森」、もう1つが2階にある「ROYAL SPA」です。
両者とも2016年にリニューアルオープンされ、内装や浴槽が以前と比べて豪華になっています。
悠久の森には内湯の他、露天風呂、サウナ、水風呂があり、特に2022年に新設されたバレルサウナはデザインに優れています。
ROYAL SPAには内湯の他、乳白色のシルキーバス、寝湯、サウナ、露天風呂があります。
泉質は、ナトリウム・塩化物と炭酸水素塩泉の混合で、無色透明のさらりとした温泉(白浜温泉)です。
白浜温泉は、道後温泉、有馬温泉と並んで日本三古湯のひとつとして有名ですが、肌触りと匂いが良く、保湿も優れていました。
「悠久の森」と「ROYAL SPA」は男女入れ替え制で、朝・夕で違う風呂に入れます。
食事(王様のビュッフェ)
ホテル川久の名物「王様のビュッフェ」です。
ディナー、朝食共に食材はビュッフェと思えないくらい素晴らしかったですが、調理と味付けはビュッフェ相当でした。
ディナー
特徴は、豪華な食材を使ったライブクッキングです。
十勝ハーブ牛のステーキ、南紀伊勢海老と桜鯛・紀州ヒトハメのしゃぶしゃぶ、オマール海老と春野菜のアメリケーヌなどを目の前で調理してくれます。
鯛のお頭や切り落とした状態の十勝牛など、元の食材も置いてあるので、視覚的に楽めました。
一方、ビュッフェスタイルなので、沢山のお客へスピーディーに料理を提供することが求められ、調理は簡易的、味付けはセルフな物も多かったです。
例えば、調理だと、既に茹でてあるしゃぶしゃぶの具材を用意してあって、お客のオーダーが入ると温め直すなど。
味付けだと、ライブクッキングの寿司なのに、頼んでもワサビを入れてくれない(セルフ)など。
ライブクッキングは食材は豪華だが、調理と味付けは、一般的なビュッフェ相当だと思いました。
その他、作り置きの料理も数十種類あります。味も良く、見栄えも綺麗な料理がいくつかあり、王様のビュッフェで食べるべき料理は「作り置きの料理」かもしれません。
管理人は一通りの料理を食べた後、気づけば十勝ハーブ牛以外は、作り置きの料理ばかり食べてました。
✔︎個人の印象ですが、作り置きの料理は手間がかかっている物が多いと感じました。
朝食
「王様のビュッフェ」プランで予約すると、朝食もディナー同様、ビュッフェスタイル。
フレンチトースト、オムレツ、すき焼きなどのライブクッキングと、いくら乗せ放題、サーモンマリネ、チーズなどの作り置き料理が数十品あります。
食材の質は良かったですが、調理の質、味付けセルフなどは一般的のホテルビュッフェ並みだと思います。
ライブクッキングではフレンチトーストが、作り置きの料理では食材の質に依存する「いくら」が美味しかったです。
フレンチトーストはホテルオークラ並みだと感じました(漬け込みと焼き加減)。
✔︎ディナー、朝食共にソフトドリンク・紅茶・コーヒーなどノンアルコールは無料、アルコールは有料ですが頼まなくても良い雰囲気でした。
価格
宿泊予約サイトのReluxから予約して、1泊2食付きの「海側ロイヤルスイート」で34,000円/人でした(土日泊)。3月の土日泊を公式や他の宿泊予約サイトと比較すると5,500円/人程度安く宿泊できました。
今回は「Relux」の15%オフクーポンが利用できたので、公式や他の宿泊予約サイトと比較して、少し節約できました。
加えて、Reluxのポイントバックが2,040円分(6%)とPontaポイントが340円分(1%)の還元があるので実質31,620円/人でした。
上記の割引方法は以下の参考記事に記載しています。
「ホテル川久」は宿泊予約サイト経由で予約した方が安かったです。
予約するタイミングによって、価格が安い宿泊予約サイトは異なります。
以下に代表的な宿泊予約サイトのリンクを記載していますので、価格比較に利用してください。
以上が「【王様のビュッフェ】ホテル川久の館内と海側ロイヤルスイートの室内を紹介」でした。
その他の和歌山県の観光スポットやグルメについても、本ブログで紹介しています。
⇒参考)和歌山の観光記事まとめ
コメントを残す