この記事では「徳島の秘境にある和の宿ホテル祖谷温泉の設備とサービスを詳しく紹介」します。
「客室」「設備・サービス」「風呂」「食事」「価格」の観点で、良かった点と悪かった点をレビューします。
和の宿ホテル祖谷温泉(以下、ホテル祖谷温泉と記載)は特に「設備・サービス」と「風呂」の満足度が高いホテルでした。
ホテル祖谷温泉が保有するケーブルカーに乗って向かう露天風呂(温泉)や無料で利用可能なマッサージチェアなど癒やしを求める方には最高の宿です。
特に紅葉の時期は日本三大秘境にも数えられる祖谷渓谷の絶景が美しく、紅葉を鑑賞したい方々で客室の取り合いになっています。
秘境のためアクセスは良くないですが、大歩危駅からの送迎もあるため、車を運転しない方でもホテル祖谷温泉へ到達できます。
周辺には日本三大奇橋の一つである「祖谷のかずら橋」や、断崖絶壁からスリリングな小便をする「祖谷渓の小便小僧」など観光スポットも十分。
これまで100を超える高級宿に泊まっていますが、素晴らしい景色とずっと浸かれる温泉の「癒やしの宿」として素晴らしいと感じました。
突っ込んだ目線で「和の宿ホテル祖谷温泉」の良し悪しをレビューしていきます。
⇒参考動画)【宿泊記】徳島の秘境宿「和の宿ホテル祖谷温泉」は景色と温泉が日本屈指の癒やし宿
【宿泊記】徳島の秘境宿「和の宿ホテル祖谷温泉」は景色と温泉が日本屈指の癒やし宿
秘境の祖谷渓で1972年から続く全29室の一軒宿。
車の離合が難しいほど細い山道を登った先には、渓谷を見渡す絶景と小さいながらも綺麗な宿がありました。
ホテル祖谷温泉の良さは、高台から渓谷を一望できるロケーションの良さと、渓谷の谷間にある露天風呂へ専用のケーブルカーで向かえる楽しさ。
以下で和の宿ホテル祖谷温泉を詳しく紹介します。
館内の全体像
本館と別館に別れており、それぞれに客室やレストランがあります。
本館は3階と5階、別館は6階に客室があり、上階(5階、6階)の客室ほど客室からの眺めが良いです。
一方、3階の客室はケーブルカーの設備で眺望が損なわれる可能性があるので注意が必要です。
本館は客室以外にフロントやホテルショップ、温泉の大浴場、カフェダイニング、ケーブルカー乗り場などがあります。
別館にはメインダイニング(ダイニングホール)があります。
まずは客室から紹介します。
客室(宿泊は一般客室 本館 ツインベッド)
ホテル祖谷温泉の客室は全8種あり、内6種が温泉の展望露天風呂付きの客室です。
展望露天風呂付きの客室の露天風呂からは、祖谷の絶景を眺めながら温泉に浸かれます。
紅葉の時期の訪問だったせいか、2ヶ月前から露天風呂がある客室が満室でした。
そのため「一般客室 本館 ツインベッド」に宿泊することにしました。
一般客室は31平米と2人が寛ぐには十分な大きさ。シモンズのベッドと、広縁にはマッサージチェアが付いており快適な客室でした。
※客室にお風呂はありませんが、トイレあり。
※お風呂は本館2階の温泉大浴場とケーブルカーで向かう源泉掛け流しの露天風呂、貸切風呂あり。
ベッドルーム
ベッド、テレビ、収納のシンプルな部屋です。
ベッドは腰が沈みすぎず寝やすい固さ(マットレスはシモンズ製)。
広縁側のベッドサイドにはコンセントがありスマホの充電などに利用できます。
続いて、テレビと収納です。
テレビはSHARP製のAQUOSです。インターネットへの接続機能はありません。
テレビの横にはWi-Fiの説明書がありました。どのキャリアでもスマホの電波はありますが、場所によっては電波が弱くなるためWi-Fiの利用をお勧めします。
テレビの上にはBOSE社製のオーディオがあり、備え付けの朝・夕暮れ・夜用のヒーリングミュージック(CD)を聞けます(オススメ)。
CDには「朝の時間」「黄昏時」「夜の静寂」と書いてあり、それぞれの時間の雰囲気に合った音楽が流れます。
収納には、浴衣セットと電源のマルチタップが入っています。
浴衣セットには浴衣のほか、足袋やハンドタオル、着替えなどを入れるための袋が入っています。
着替えるとオシャレな浴衣なので、是非着ることをお勧めします。
電源のマルチタップはベッドサイドのコンセントが届かない場合に有用。元電源は広縁側にしか無いので、前室側のベッドで充電したい場合には役立ちます。
広縁
大きな窓があり、マッサージチェアとミニバーで寛ぎながら、祖谷渓谷を見渡せます。
マッサージチェア(ファミリーイナダ社製)は、全身疲労回復コース、肩・筋肉疲労改善コースなど、全8種のメディカルコースを利用できます。
ミニバーには、冷蔵庫、お茶セット(お茶・茶菓子)があります。
冷蔵庫に飲み物は入っていませんが、コップはあります。
※ボトルされた水を利用したい場合はフロント前などに自販機があります。秘境の宿ですが自販機は一般的な価格で提供されています。
遊山箱にはお茶っ葉の他、すだち茶もあり地元の味を楽しめます。
茶菓子は、そばせんべい、金露梅、くるみゆべしなど徳島の銘菓が並べられています。
ミニバーのお菓子を頂いたり、マッサージチェアで寛ぎながら祖谷渓谷を眺めている時間は癒やしを感じました。
一方、客室によってはケーブルカーにより景色を妨げられることもあります(少なくとも308号室は遮られます)。
確実に景色を堪能したいときは、事前に宿へ伝えておくと空室の状況によっては配慮してくれる場合があります。
前室
洗面台とトイレがあります。
洗面台には、各種アメニティーとドライヤー、祖谷温泉発の化粧品「水ものがたり」が設置されています。
各種アメニティーは、歯ブラシ、髭剃り、コットン、シャワーキャップなど基本的なラインナップ。
ドライヤーは、Panasonic製のターボドライヤーです。
化粧品は「美肌の湯」であるホテル祖谷温泉のかけ流しの温泉水をもとにして作られています。
温泉に入ったような使い心地の化粧品で、香料、タール系色素、鉱物油、パラベン(防腐剤)を一切使用していません。
実際にお試しで使ってみましたが、湯上りの肌のようなしっとりとした感触でした。
基本的にホテル祖谷温泉のホテルショップでの販売ですが「オンライン販売」しています。
トイレは、広々としていて物置スペースがあります。
便器はTOTO製でウォシュレット機能が付いています。
続けて、館内の設備を見ていきます。
館内設備
ロビーと2種の温泉、2種のレストランがあります。
ロビー(本館4階)
ホテル祖谷温泉はエントランスと同じく、ロビーも本館4階にあります。
中に入るとフロント、ホテルショップ、ケーブルカー乗り場があります。
※カフェダイニングは後述
フロントは、チェックインの他、徳島の観光案内や待合所も兼ねています。
ジュースやお酒などの自販機もあるため便利な場所です。価格も500mlのジュースが160円とリーズナブル。
ホテルショップは、徳島の名産品やホテルのオリジナルグッズなどが販売されています。
特に、オリジナルの化粧品「水ものがたり」はオススメ。客室の「水ものがたり」の化粧水を使用しましたが、翌日の肌の調子が良かったです。
ホテルショップで購入すれば送料不要な分、安く購入できます。
また、購入しなくても客室に置いてある宿のアンケートを書けばチェックアウト時に化粧水のサンプルが貰えます。
ケーブルカーは、露天風呂と本館の往復に使用します。
乗り場に出ると広場になっており、祖谷温泉を一望できる絶景スポットです。
手持ちのパネルが用意されており、一緒に撮ると楽しそうな写真が撮れます。
ケーブルカーは7時〜21時の間、運行しており宿泊者は好きなタイミングで利用できます(冬季は19時まで)。
利用はセルフ。呼び出しボタンを押すと約5分でケーブルカーが乗り場へとやってきます。
ケーブルカー内は全17席とかなり広いですが、特等席は最前列の2席。
全面ガラス張りの窓から進行方向の景色を独占できます。
全員が乗り込むのを確認した後、発車ボタンを押せば露天風呂へ向かってケーブルカーが動き出します。
祖谷温泉の案内を聞きながら景色を眺めること約5分で露天風呂に到着です。
風呂(温泉)
露天風呂と大浴場(本館2階)があり、まずは露天風呂から紹介します。
露天風呂は、祖谷渓谷のV字谷の底を流れる川のほとりにある温泉です。
泉質は「アルカリ性単純硫黄温泉(pH9.1)」。
ナトリウム・炭酸カルシウム・硫黄などの成分を含んでおり、効能は神経痛・リューマチ・外傷・婦人病・美容・回復などです。
古くから秘境にある美肌の湯として知られており、かつては源氏に敗れた平家が祖谷温泉に逃げ延びて湯治したそうです。
源泉温度は38℃と低め。露天風呂では加温せず掛け流しているため、少しぬるめに感じるかもしれません。
その分、長湯に適しており1時間以上ゆっくりと浸かってくださいと案内板が出ています。
実際に浸かると確かに少しぬるく感じましたが、温泉の供給口の近くに移動すると適温になりました。
祖谷渓谷の川のせせらぎ、露天に浮かぶ湯の花と美しい景色を眺めながら、たっぷり1時間浸かりました。
個人的には嬉野温泉や雲仙温泉の泉質に近く、日本屈指の名湯だと思いました。
※アトピー性皮膚炎にも効能があり、少しアトピー肌の妻も、皮膚が少し良くなったと言っていました。
大浴場は、本館の2階にある加温式の内風呂です。2021年にリノベーションされており新しい外観と浴室。
浴室には洗い場と浴槽があり、洗い場のシャンプー、コンディショナー等のブランドは資生堂「TSUBAKI」。
浴槽は10m×5mくらいの大きさで、日中は大きな窓から祖谷渓谷を一望できる絶好のロケーションです。
露天風呂には洗い場が無いため、一度は大浴場を利用する機会があります。夜の眺望は無いため、日中の利用をお勧めします。
※大浴場の加温について:露天風呂から源泉を引いていますが、源泉からの距離があるため加温しています。
※清掃日(水)の営業時間は10:00~15:00
※露天風呂と大浴場はビジター(日帰り客)も利用可能。料金は露天風呂:1,900円(大人)、大浴場:700円(大人)です。
※露天風呂と大浴場の脱衣所にタオル類は置かれていません。宿泊客は客室からタオルを持って行く必要があります。
レストラン(本館4階と別館5階)
和の宿ホテル祖谷温泉は、周辺に飲食店が無いため基本的に1泊2食付の宿泊プランしかないです。
本館4階のカフェダイニングでは、朝食を提供しています。
和食と洋食の選択があり、和食は地産地消の食事(季節野菜の煮物、豆腐、だし巻きたまごなど)、洋食も地元の食材を使った料理です。
今回は和食を選択。アマゴの甘露煮や野菜の蒸籠蒸し、だし巻き玉子、青菜のゴマよごしなど、かなり品数が多い朝食でした。
和食・洋食ともに朝食ブッフェが付いています。サラダやヨーグルト、徳島名物のそば米雑炊など好きなものを好きなだけ食べられます。
また、カフェダイニングの壁は一面がガラス張りとなっており、窓際のテーブル席では祖谷渓谷の絶景を眺めながら食事できます。
個人的には「そば米雑炊」や「はんだそうめん」などの徳島名物が特に美味しかったです。
ヘルシーなメニューが多く、朝の身体をゆっくりと立ち上げるのにピッタリでした。
※ランチ&カフェは休業中(2023年12月時点)
別館5階のダイニングホールでは、夕食を提供しています。
基本的に地産地消の食材を使った会席料理を提供しており、基本会席、鉄板焼き会席、阿波牛やジビエを使った会席など様々な選択ができます。
飲料メニュー(有料)は「今小町」「芳水」「三芳菊」など徳島の地酒がラインナップされており、飲み比べセットもあるなど充実しています。
また、ダイニングホールの壁には祖谷に生息する動物(カモシカ、猪、鹿など)が描かれています。
観光庁やTBS、高島屋のビジュアルアートに起用された木村英輝氏の作品です。躍動感が素晴らしい。
今回の食事は、日本酒を使った「お美姫(みき)鍋」の会席。
たっぷりの野菜と阿波金時豚を、三好市の3つの酒蔵と味噌製造メーカー共同で製作した特製のだし汁で茹でていただきます。
その他、本物そっくりの「鱒風コンニャクのお造り」「秋の前菜盛り合わせ」「あめごの塩焼き」など徳島名物が付いてきます。
前菜から甘味まで徳島の食材がふんだんに使われた満足いく会席でした。
価格
「 一般客室 本館 ツインベッド 」1室48,471円(クーポン割引後)でした(2名, 2食付, 土日泊)。
和の宿ホテル祖谷温泉の客室定員は3~4名ですが、宿泊者が増えると宿泊料金も人数に比例して上がっていきます(3名以降は布団で就寝)。
今回は、クーポン割引(15%)とポイントバック(4%)込みで一番価格が安かった「Relux」から予約。
公式料金を確認しましたが、54,500円(2食付, 2名)とReluxよりも約11%高かったです。
一方、公式の料金はその他の宿泊予約サイト(じゃらんやるるぶ、楽天トラベルなど)の定価の宿泊料金と比べ約10%安かったです。
何処から予約するのが最安値になるのかは、公式と宿泊予約サイトの価格差が小さいため、クーポンやポイントバックの有無によって変わりそうです。
今回、Reluxは15%のクーポン割引と4%のポイントバックがあったため最安値になりましたが、必ずしも15%のクーポン割引を獲得できるとは限りません。
一休のタイムセールやじゃらんのクーポンが発行されるタイミングでは、そちらの方が安くなる可能性もあります。
例えば、
- 「るるぶ」だと偶に地域限定割で30%ほど割引になる
- 「auスマートパスプレミアム会員」特典でReluxの30%オフクーポンが当たると「Relux」がほぼ最安値になる
などの可能性も考えられます。
以下に代表的な宿泊予約サイトのリンクを記載していますので、価格比較に利用してください。
主要な宿泊予約サイトごとに、得意とする価格帯や割引有無などの観点で纏めた記事は以下です。
⇒参考記事)クーポンとポイントで宿泊費用が安くなる宿泊予約サイト【ランキング】
参考)アクセス
各方面から電車または車でアクセス可能です。
旅行スケジュールに余裕があり観光スポットを巡る予定が無いなら電車、そうでないなら車でのアクセスがオススメ。
電車
徳島駅または岡山駅からのアクセスを記載します。
徳島駅からはJR特急剣山に乗車し、阿波池田でJR特急南風に乗り換え、大歩危駅で下車します。
上記特急を利用の場合、徳島駅からの乗車時間は1時間50分、料金は3,510円です。
費用を抑えたい場合は鈍行も利用可能。その場合の乗車時間は2時間40分、料金は2,310円です。
岡山駅からはJR特急南風に乗車し、大歩危駅で下車します(乗り換えなし)。
上記特急を利用の場合、徳島駅からの乗車時間は1時間36分、料金は4,270円です。
費用を抑えたい場合は鈍行も利用可能。その場合の乗車時間は2時間8分、料金は3,610円です。
徳島空港経由で向かう場合は徳島駅から電車利用、その他は岡山駅から電車利用になると思います。
※徳島空港の発着便は東京(羽田)と福岡のみです。
車
四国以外からアクセスする場合、井川池田IC出口から国道192号/行動319号/県道32号を経由して向かうことになります。
上記ルートで和の宿ホテル祖谷温泉へ向かう場合、1点だけ注意があります。
SUVなど大きな車で向かわない方が良いです。県道32号が道幅が狭く、離合箇所も少ない悪路だからです。。。
コンパクトなレンタカー(日産:NOTE)で向かいましたが、それでも3~4回程度、離合のため数十mバックすることになりました。
今回、和の宿ホテル祖谷温泉までレンタカーで向かいました。レンタカーは安定して安いじゃらんレンタカーから予約。
色々なレンタカー屋がありますが、無料の免責プランがある「日産レンタカー」を選択。
レンタカー自体の料金は安くても、免責の料金が高く、トータルのレンタル料金が高くなることがしばしばあります。
無料の免責プラン(ライトプラン)でも、事故時の対人/対物は無制限保障、自己負担額は最大25万円と十分な補償が付いています。
枚数限定の割引率が高いじゃらんレンタカーのクーポンを使えば、もっと移動費を抑えられる場合が多いです(タイミングが合えばですが。。。)
✔︎クーポン獲得にはログインが必要。
参考)周囲の観光地
祖谷渓の小便小僧や、祖谷のかずら橋などの観光地があります(詳細は別記事(執筆中)で記載)。
祖谷渓の小便小僧は、断崖絶壁の上に立つ小便小僧。
こんなところから小便できる小僧の勇気がすごいです。
祖谷のかずら橋は、植物のかずらを使って作られた日本三大奇橋の一つ。
橋床の隙間から谷底が見え、かなりスリルがあります。
※祖谷のかずら橋は有料(550円)です。オンラインから予約すれば500円に割引されます。
以上が「【宿泊記】徳島の秘境宿「和の宿ホテル祖谷温泉」は景色と温泉が日本屈指の癒やし宿」でした。
徳島のその他観光スポットやグルメについても、本ブログで紹介しています。
⇒参考)徳島の観光記事まとめ
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