「軽井沢は関西からアクセスが悪い」。
最速の手段でも沖縄や北海道に行くのと、ほぼ同じくらい時間がかかります(3〜4時間)。
<最速の手段>
- 神戸空港からFDAで信州松本空港へ飛んで、空港のレンタカーで軽井沢へ
- 伊丹空港から羽田空港へ飛んで、空港のレンタカーで軽井沢へ
- 東海道新幹線で東京へ向かい、北陸新幹線で軽井沢へ
移動費も高い。
飛行機は航空会社や時期によって価格は変わりますが、大人2名往復かつ現地でのレンタカー代込みで7〜10万円くらいの移動費です。
関西から軽井沢へ向かうと時間・費用ともに使ってしまうのは、どうにもなりません。
それならば、費用を抑えつつ色々な場所へ立ち寄ってゆっくり軽井沢へ行くのもアリだと思います。
例えば、北アルプスの絶景が美しい上高地まで車で向かい一泊してから、軽井沢へ向かうルートもオススメです。
⇒参考記事)【旅行記】大阪からレンタカーで長野(上高地1泊と軽井沢2泊)
今回は1995年に世界文化遺産へ登録された岐阜県の白川郷経由で軽井沢へ行きました。
3泊4日の旅と時間にゆとりを持った旅行です。
【関西発レンタカーで軽井沢】秋の白川郷に立ち寄りながら軽井沢を巡るのんびり3泊4日
旅程は白川郷1泊、軽井沢2泊です。
白川郷では茅葺き屋根の合掌造りの村を見学してから飛騨牛などの名産品をいただきました。
軽井沢では軽井沢コモングラウンズや白糸の滝、浅間山の牧場などを観光。
食事は何度も訪問しているお店に加えて、地元の方に地元の方が行く居酒屋(炭火焼鳥birdなど)を教えてもらって訪問しました。
大阪でレンタカーを借りて、名神高速道路と東海北陸道を乗り継ぎ、約4時間半で白川郷に到着です。
*大阪から白川郷まで高速料金はETC利用で平日約7,500円。
白川郷
白川郷は岐阜県の高山から北西へ約50kmの位置にある世界文化遺産(1995年登録)です。
「合掌造り」と呼ばれる特徴的な茅葺き屋根の家々で知られています。
250年以上前の家屋もあり、昔の日本の山間部での生活を垣間見れます。
白川郷では、合掌造りの集落(萩町)散策が主な観光要素であり、滞在自体を楽しむ場所です(白川郷の周囲には何も無い)。
合掌造りの古民家に宿泊すれば囲炉裏で食事するなど昔ながらの日本の生活を追体験できますが、人気のため予約難易度は非常に高い。
白川郷周辺の宿(結の庄など)に宿泊し、萩町の合掌造り集落へ行くスタイルが一般的です。
我々も集落から2kmの距離にある宿(結の庄)に宿泊しレンタカーで集落を観光します。
レンタカーを*マイカー規制区域外のみだしま駐車場へ駐車し集落内を歩きます。
みだしま駐車場以外にも何箇所か駐車場がありますが駐車料金は一律1,000円。
平日にも関わらず混んでいます。
萩町の合掌造り集落の広さは約東京ドーム10個分(45.6ha)。和田家や展望台などの主要なスポットだけ観光してもたっぷり3時間はかかります。
集落内には多くの土産屋や飲食店が並んでおり、飛騨牛や岩魚の塩焼きなど名物を食べられる場所がたくさんあります。
白川郷グルメ
特に人気の飲食店は白川郷周辺の素材で作られたプリンを提供する「白川郷 プリンの家」と飛騨名物が人気の「いろり」。
プリンの家は、代々白川郷で暮らしてきた方が地元の名産品を使ってプリンを作ったのが始まりです。
当日は観光客でごったがえしていました。
いろりは、春は山菜、夏は飛騨高原野菜、秋はきのこ、冬は漬物など飛騨・白川郷の素材を使った素朴な料理が人気。
いろりを囲みながら食事できます。
飛騨人が普段食しているお料理や郷土料理が食べられます。WEB予約できますが、人気のため予約の難易度が高いです。
また、白川郷周辺には飛騨牛焼肉の名店「てんから」があります。
親戚である老舗の精肉業者からの買い付けのため、肉質の信頼は勿論、お手頃価格で食べられます。
料理も美味しく、飛騨牛料理の指定店にも登録されています。個人的なオススメは飛騨牛もも肉の焼肉。
観光
集落内を歩いて合掌造りの建物と風景を楽しむのが観光のメインです。
特に、風景が綺麗な写真スポット2箇所と白川郷の歴史を学べる合掌造りの建物が見どころです。
風景が綺麗な写真スポットの1つはプリンの家近くにあり、合掌造りの建物3棟と田畑の景色が美しいです。
もう1つは城山展望台です。
白川郷の集落を一望できる絶景スポットで各種旅行雑誌が掲載する白川郷の写真の多くはここで撮影されています。
展望台には綺麗なテラスとお土産屋があり賑やかな場所です。
重要文化財の和田家の裏手にある路地から徒歩で登るか、シャトルバス(300円)で行けます。
*徒歩で登っても5〜10分くらいの距離なので足腰が丈夫なら個人的にはシャトルバス不要だと思います。
白川郷の歴史が学べる「和田家」は、世界遺産地区内で最大級クラスの合掌造りであり、唯一国の重要文化財に指定されています。
江戸期に名主(庄屋)や番所役人を務めていました。また、白川郷の重要な現金収入であった焔硝の取引によって栄えました。
現在も住民が居ますが、居住スペース以外の1階と2階部分が公開されています。
白川郷での養蚕や茅葺きの替え方などが家の中に展示されており当時の生活を学べます。
(入館料は大人400円、小学生200円)
白川郷は日本の原風景を感じられる日本人の心に刺さる観光スポットです。
一度は訪問する価値があると思います。
なお、冬場は合掌造りの集落がライトアップされるイベントがあります。抽選倍率が高いですがぜひ応募してみてください。
続けて軽井沢編です。
軽井沢
東京から北陸新幹線で1時間の距離にある避暑地。
豊かな自然が魅力で、明治時代に外国人が多く訪れ、別荘地として発展しました。
一時は過疎りかけましたが、北陸新幹線が開通して都市近郊からのアクセスが良くなったこと、再開発で新しい観光スポットが増えたことから再び観光地として人気が高まっています。
軽井沢プリンスショッピングプラザや、軽井沢タリアセン、ハルニレテラスなどショッピングや食事が楽しめる複合施設のほか、白糸の滝や浅間山牧場など自然を楽しむスポットもあります。
白川郷から車で4時間ほどで軽井沢へ到着。
今回は軽井沢のグルメと自然を楽しみます。
軽井沢グルメ(ランチ/ディナー)
軽井沢の中心街にある飲食店は基本的に観光客向けであり、味は美味しいが価格も高いお店が多いです。
一方で、軽井沢駅から電車で1駅西にある中軽井沢は地元の方が通うお店が多く、価格も安価。
初日は軽井沢、翌日は中軽井沢のグルメを堪能します。
軽井沢はイタリアンなどの洋食が美味い店が多い。その中でも人気が高い「A fenestella」へ伺いました。
「A fenestella」は、2015年にオープンしたイタリアン。
新鮮野菜など地元産の食材を使い、薪窯で焼き上げるピザやイタリアの伝統料理で人気となり、特にランチの競争率は高い。
予約不可にも関わらず、開店直後に並んでも入れなかったという口コミもあるほど。
昼過ぎに到着すると運良く並ばずに入れました。
店内は落ち着いたカフェのような雰囲気。厨房の中で薪窯が煌々とした炎をあげて輝いています。
テーブル席とテラス席がありますが、生憎と人気のテラス席は満席。テーブル席へ案内され、ランチコース(3,000円〜)を注文。
ドリンクと前菜、ピザかパスタを選択できるコースです。私はピザ、妻はパスタを注文しシェアします。
ピザはマルゲリータ、パスタは信州牛のタリアテッレを注文。
前菜のサラダは朝採れのシャキシャキ感。軽井沢旅行の目的の半分は、美味いサラダを食べること。心なしか旅行後は体調が良くなります。
マルゲリータは薪窯だからこそできるトロットロのモッツァレラとムラのある焦げ目。トマトソースもしっとりとしており、素直に美味い!
信州牛のタリアテッレは肉汁たっぷりのミンチとモチモチのパスタの食感が最高。肉汁たっぷりだが、あっさりとして食べやすい。
「初日のディナー」は旧軽井沢の人気蕎麦屋「川上庵本店」。
日本の蕎麦とフレンチのエッセンスを融合させた独自のメニューで知られています。
風味豊かでコシのある食感が特徴の自家製蕎麦と、新鮮な素材を使った一品料理や前菜、天ぷらなども充実。
4回ほど訪問していますが、個人的には蕎麦は勿論、野菜が美味い。
訪問時は軽井沢の西、東御市の朝採れ野菜(1,420円)を必ず注文しています。
みずみずしく、パリッとした食感がやみつきになります。
秋らしく、キノコや秋刀魚も美味い。
ディナータイムのみ定番オススメも外せない。
美味かったです!
ただ、我々の舌が薄味になったのか、お店の味が濃くなったのか分かりませんが、少々塩味が濃く感じました。
一品目を食べた後、濃かったら薄くしてもらうようにスタッフにお願いすれば対応してもらえます。
軽井沢の人気店であるため、特に観光シーズンには混み合います。訪問の1ヶ月前くらいに予約がおすすめです。
翌日は後述の観光を挟んで、中軽井沢でディナー。軽井沢在住の方から教えてもらった地元民に人気の居酒屋「炭火焼鳥 bird」です。
変わった営業スタイルで、元々は焼鳥屋として開業しましたが、今は焼鳥とカジュアルフレンチの二刀流。
店主(穴澤氏)の料理への探究心から、フレンチを開始。火・水・木・日はフレンチ、金・土は焼鳥を提供しています。
営業時間は17:00〜00:00と長く、なんとか21:00の予約をゲット。軽井沢駅から一駅西にある中軽井沢駅へ、しなの鉄道で向かいました。
街頭がほとんどない真っ暗な住宅街を歩くこと5分で到着。
知らないと見つけるのが困難な店名・場所です。
本日は日曜日なのでカジュアルフレンチの日です。店内はバー営業もできそうなくらい、シックで落ち着いた雰囲気です。
メニューは定番のほか、本日のオススメもあります。コース料理もありますが、アラカルトを頂きます。
お通しのツナのパテを使ったブルスケッタ。鳥や豚などの定番ではなくツナを使うところに独創性を感じます。
魚(ツナ)があっさりしていて食べやすい。このお店は美味いと判断して次々と注文。
まずは前菜に高原キャベツのシーザーサラダ(1,300円)。長野産のキャベツを温めて使用していますが、シーザードレッシングと良く合う。
料理の発想も面白いし、温めたキャベツのシャキシャキさから技術も高いと思わせられる逸品です。
じっくりとローストされて香ばしい焼きナスと生ハムにオリーブオイルで滑らかさを加えています。
焼き茄子は燻製の位置付けで生ハムとの相性が抜群です。酒の肴として最高です。
飲み物はオリジナルのクラフトビール(lazy afternoon)を注文。
店主のビール好きが高じて製造免許を取得し2022年からgood afternoonというお店を立ち上げビールを作っています。
お店の料理とよく合うビールです。美味い。
茸のポタージュ(550円)。キノコの砕き方が絶妙で食感が失われず、喉越しも良い仕立て。
外はカリカリ、中はしっとりしたフライとあっさりした甘めのタルタルソースのバランスが素晴らしい。
みんな大好きミートボール(380円)。肉汁が溢れておりミートボールへの認識が変わる。ミンチ肉ではなく、塊肉を粗く砕いた感じ。
スモーキーキーマカレー(1,200円)も絶品。料理全般に対して、素材の組み合わせと香りの使い方が上手い。
人が集まる軽井沢の中心は値は張るが無難に美味しいお店が多い。
一方、軽井沢周辺部にはハズレもあるが、認知度が低くリーズナブルな価格で美味い料理を出すお店も多い。
地元民は中軽井沢や佐久で外食する方が多いと聞きました。
軽井沢の中心部は美味い店もあるけど、価格と釣り合っていないと思うお店ばかりだからだそうです。
下調べをして軽井沢周辺部のお店で食事するのもありだと思います。
観光
軽井沢は続々と新たな観光スポットができるオシャレな街ですが、一方で自然豊かな街という側面もあります。
2023年にオープンした軽井沢コモングラウンズと浅間牧場、白糸の滝を訪問しました。
軽井沢コモングラウンズは青山学院女子短期大学の跡地にできた複合施設です。
地面にはおが屑が敷き詰められ、1.2haの広大な敷地には軽井沢の食材を使用した料理を提供する飲食店や調味料店、オシャレな本屋があります。
飲食店は特に創業100年の蕎麦の味が楽しめる「O SO BAR」と南フランスと長野ワインが楽しめる「aVin」が人気。
O SO BARは予約不可で行列ができていました。
aVinへ訪問。ボトルワインの販売の他、店内でワインを飲めます。
軽井沢ワイン2種を妻が美味そうに飲んでいますが、私は車の運転があるためノンアルコールビールを飲みました。
上述の炭火焼鳥birdはaVinのスタッフから地元民に人気の店として教えてもらいました。
調味料屋は低温燻製が特徴の「軽井沢いぶる」が人気。
通常の燻製温度(60〜80℃)よりも低温の煙をじっくり16時間以上かけて作る調味料。職人が2日がかりで燻製するものもあります。
ナッツやチーズの燻製など色々試食した結果、「燻製仕上げ出汁」を購入。
自宅で親子丼や和物の仕上げに使いましたが、クオリティが一段上がりました。
オシャレな本屋(蔦屋書店)は軽井沢コモングラウンズの中心にあり、食・建築・芸術など様々なテーマの書籍を扱っています。
蔵書数は約1万2千冊と多く、それらの本をカフェしながら試読するスペースもあります。
特に「食」に関する書籍が充実しており、数百種類もの調味料を纏めた本や魚の目利きや捌き方などの玄人向けの本まで揃っています。
併設のカフェは1988年の栃木県でカフェブームの火付け役になった「SHOZO CAFE」。
軽井沢コモングラウンズへ長野県初となる出店を果たしました。
本が好きならば丸一日遊べそうな場所です。
中軽井沢にあるので近隣の宿を借りて、日中は軽井沢コモングラウンズでのんびり。
夕方から徒歩圏内のスーパー「ツルヤ 軽井沢店」で食料を調達して夕食にするもよし、酒場8や上述の炭火焼鳥birdなどでグルメに舌鼓を打つのも良しです。
続いて軽井沢の自然を体験できる観光地です。中軽井沢から北上し、北軽井沢を目指します。
軽井沢といえば長野のイメージがありますが、北軽井沢は群馬県です。
軽井沢駅から群馬県の草津温泉まで車で1時間もあれば着くほど近いです。
浅間牧場は浅間山の山麓に位置している牧場。
乳牛が飼育されており、牧場併設の茶屋では搾りたての牛乳や牛乳成分99.9%のアイスクリームなどが食べられます。
アイスクリーム屋は3軒ありますが、全て作り方が異なる。
茶屋入口近くのアイスクリーム屋は濃厚系ですが、牧場側の店舗は牛乳をそのままアイスクリームにしたようなあっさりした味。
これらのソフトクリームの素となっている牛乳も美味い!
個人的には牧場側の店舗の方が好き。
茶屋から約10分歩けば、乳牛の牧草地も観光できます。牧草地は2つあり、茶屋から近い見晴し台側と山側にもあります。
見晴し台側に居ない場合は山側へ行くと牛に会えるかもしれません。
「白糸の滝」は中軽井沢から車で約10分、北上した場所にあります。
滝の高さは約3メートルで、幅が約70メートルほどと、通常の滝とは異なり平べったい形をしています。
滝から流れ落ちる水は、透き通っていてとても美しく、まるで白い糸が垂れ下がっているかのように見えるため、その名が付けられました。
白糸の滝は、白糸ハイランドウェイという有料道路の中にあり、車で向かう場合は500円の通行料が必要です。
約40台の駐車場がありますが、人気観光地のため常に混雑しており満車になりがちです。早朝か夕方など人が集まる時間を避ければ比較的空いています。
駐車場近辺には土産屋、トイレなどの設備があり快適に過ごせます。
また、駐車場から白糸の滝までは徒歩約2分とアクセスが良いです。
⇒参考)軽井沢で宿泊した万平ホテルの記事
まとめ
白川郷、軽井沢ともに食事が美味しく自然豊かな観光地です。温泉もあり、ゆっくり滞在するには最高の場所の1つだと思います。
白川郷は飛騨牛や赤株漬けなど地方の特産品も多く、山々や田園風景を眺めながら過ごす時間はプライスレスです。
軽井沢は既に観光地として有名ですが、まだまだ発展途上。
高いけど美味いグルメが集結する都市部から少し外れると自然豊かな土地が広がっています。
未だ旅行者に目をつけられていない中軽井沢へ足を延ばせば安くて美味しい料理屋があります。
北軽井沢へ行けば浅間山に由来する温泉や牧場なども楽しめます。
関西からアクセスが悪い白川郷、軽井沢ですが、日程確保してゆっくり周遊する旅なら運転も疲れずオススメできます。
以上「【関西からレンタカーで軽井沢旅行】秋の白川郷に立ち寄りながら軽井沢を巡るのんびり3泊4日」でした。
以下は、宿泊費を削減する方法の詳細(記事)。
⇒参考記事)宿泊料金を安くする手段:年収が高くなくても、高級ホテルに安く宿泊する方法!
⇒参考記事)クーポンとポイントで宿泊費用が安くなる宿泊予約サイト【ランキング】
岐阜、長野のその他観光スポットやグルメについても、本ブログで紹介しています。
⇒参考)岐阜の観光記事まとめ
⇒参考)長野の観光記事まとめ
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